静けさの中で騒ぐ気持ち
夜になると、不思議なほど感情が鮮やかに浮かび上がる。
昼間はそれなりに笑えていたのに、ふとスマホの通知が止まった瞬間、胸の奥がキュッと締めつけられる。
「誰かに必要とされたい」
「愛されてるって感じたい」
「私って、誰かにとって“特別”なんだって思いたい」
そんな気持ちが波のように押し寄せて、どうしようもなく寂しくなる夜。
――もしあなたが、今まさにそんな夜を過ごしているなら、私はその気持ちがよくわかります。
承認欲求は「悪いもの」じゃない
「承認欲求」って、なんだかネガティブな言葉みたいに思われがちだけど、
本当は、生きていく上でとても自然な感情だと思うんです。
赤ちゃんは泣いて、誰かが抱きしめてくれることで安心する。
人は誰でも、誰かに見ていてほしい、認めてほしいって思いながら育ってきた。
それは大人になっても、変わらない。
むしろ、大人になるほど、それを素直に表現することが難しくなる。
だからこそ、夜にこっそり「寂しい」って心の中でつぶやくしかなくなるんですよね。
“誰か”じゃなくて“私”に向ける視線
でも、ある日ふと気づいたんです。
「誰かに求められたい」っていう気持ちの奥には、
「私は私のことを、ちゃんと好きになれてる?」って問いが隠れていたことに。
私、すごく頑張ってるのに、自分に対してはすごく厳しかった。
他人に認めてもらうことで、ようやく「私って存在してもいいんだ」って思えてた。
でも、それってとても苦しいんですよね。
誰かに認めてもらわない限り、自分を許せないなんて。
だから私は、少しずつ自分自身に優しい言葉をかけるようにしました。
たとえば――
- 今日もちゃんと起きられたね、偉いよ
- 一人で頑張ったんだね、すごいよ
- 寂しさを感じるのも、それだけ人を大切に思えるからだよ
そんなふうに、自分の“存在”そのものを肯定する練習を始めたんです。
「誰かに求められたい夜」の過ごし方
この気持ちがふと湧いたとき、私がやってみたことを3つ紹介します。
① 書くことで自分を見つめる
ノートやスマホに「今日感じたこと」「寂しかった理由」「本当はどうしたかったのか」を書き出す。
言葉にすると、不思議と感情が整理されて、少し冷静になれたりするんです。
② ちいさな“誰かとのつながり”に目を向ける
DMのやりとり、LINEのスタンプ1つ、Xでの「いいね」――
それらも全部、「つながり」だって思えるようになったら、
孤独が少しだけ優しくなりました。
③ 自分にご褒美をあげる
求められたい気持ちが強いときって、どこか自分に飢えてる。
だから、美味しいものを食べる、ゆっくりお風呂に入る、好きな香りを焚く。
「自分に戻る時間」をつくるだけでも心が落ち着くんです。
あなたは、もう十分に“価値のある存在”
「誰かに必要とされたい」
その気持ちは、あなたが優しくて、誰かを思いやれる人だからこそ生まれるもの。
でも、本当に必要なのは、
誰かに認められることじゃなくて、
自分で自分を受け入れてあげること。
あなたは、いてくれるだけで素敵だし、
何もしなくても、価値がある。
そのことを、どうか忘れないでほしい。
最後に|夜の孤独は、優しさの証かもしれない
寂しさを感じるのは、あなたが本気で人と向き合いたいって思っている証拠。
自分に嘘をつかず、ちゃんと愛されたいと思っているからこそ、心が騒ぐ。
その気持ちは、決して間違ってないし、弱さでもない。
むしろ、とても人間らしくて、美しいものだと思います。
どうか、そのままのあなたでいてください。
あなたの寂しさが、いつかやさしさに変わりますように。